この法人の趣旨
福岡市では障害者のショートステイやケアホームは圧倒的に不足しています。
このことは全国的に見ても同じ状況です。
ショートステイやケアホームの充実を図りながら、
親亡き後の障害者の生涯にわたる安心、安全、尊厳が守られた自立した暮らし、
そして、地域社会との共生が可能な社会の実現を目指して活動します。
こ法人を立ち上げた動機
2009年、息子が通っている通所施設のお友だち(仲間)のお母さんが急死されました。
葬儀などが終わった後、その仲間は家族からも通い慣れた通所施設や友だちからも、
住み慣れた家や地域からも遠く離れた入所施設に入りました。
それしか方法がなかったのです。
大好きなお母さんを亡くした上に家族とも遠く離れ、日常生活まで激変してしまうという状況の中、
どれほどの悲しみや混乱が彼女を襲っただろうと想像すると、同じ障害者の親として胸がつぶれる思いでした。
しかし、このことは、彼女の場合だけではないのです。
今は家族が子どもの介護・生活を支えているけれど、ひとたび家庭が介護不能になったとき、同じことが私たちの子どもにも起こってしまうのです。
将来必ずやってくる親との別れのあとの子どもの長い暮らしを、私達は絶対に幸せなものにしてやらないといけません。
親なき後もそれまでの人や地域との関係が断ち切られることなく、
生涯にわたって幸せと安心・安全が保障され、その人の希望する生き方を守ることに、親として今、取り組む責務を強く感じています。
まずは、子どもの自立への準備としての、また高齢化していく親のレスパイトとしてのショートステイ、
それも本当に利用しやすい、利用する人の立場に立ったショートステイの実現、
そして、障害を持った子ども達の、永遠の幸せを獲得できるように、
努力していこうと考え、障害者の母親三人で立ち上がりました。
NPO法人設立へ
2009年10月 任意団体つじりの会として11人の母親が学習会を始めました。
福岡市内にケアホームが建てられるだろうか、ということを学べば学ぶほど、
●億に近い費用が必要なこと
●万が一、出来たにしても、せいぜい5~10人程度しか利用できない
ということがわかり、それでは問題の本質は解決しないと思いました。
2010年4月 11人の内の3人が、学習会を超えた活動をすることで意見がまとまり活動を始めました。
2012年5月 3人の合意形成ができ、NPO法人になりました。
認定NPO取得
2015年(平成27年)3月15日付で福岡市より認定NPO法人の認定を受けました。